星撮り遠征記2026.4.8 -三重県 南伊勢町- 春の星空を楽しむ

 これまでたびたびふたご座流星群の観測で訪れた南伊勢町の鵜倉園地。春の季節に初めてやって来ました。というのも、もともと日没後に明るく見えると期待されていたMAPS彗星の観測を計画していたのですが、太陽に近づいて消滅してしまったので、その喪失感を埋めるための星見遠征というわけです。遠征したのは4月8日。この日は広く安定した晴天で風も弱い予報だったので星仲間のTさんと車で出かけたのでした。

鵜倉園地 見江島展望台

 現地に到着したのは午後5時半。太陽が西に傾き、見江島展望台から眺める景色が素晴らしい。ところがそこには誰もいなかった。テーブルもベンチも独占状態!美しい夕景を眺めながら簡単に食事をとりました。
 今回の目的は西に傾く冬の星座を見送り、頭上に煌めく春の星座を楽しむこと。肉眼や双眼鏡で星座を、望遠鏡でいろいろな天体を観望し、星景写真を中心に撮影もしました。


 まずは、カメラを西に向けて傾く冬の星座をタイムラプス撮影。その結果できた動画がこちらです。

沈む冬の星座たち

 レンズはTTArtisan 11mm f/2.8 fisheye(+ ケンコー リアプロソフトン No.150)、カメラはNikon Z6II。動画は18時44分から約2時間半。撮影間隔は15秒で30fpsの動画にしたので、実時間の450倍速となります。

2026年4月8日 19h33m 黄道光と天の川

 タイムラプス撮影で連写している写真を個々にチェックしていると黄道光が写っているのに気づきました。写真の撮影時刻は19時33分、天文薄明が終了する13分前です。西の地平付近の金星から画面上の木星の方向に伸びている光の帯が黄道光です。西に町あかりがあるのと空の透明度があまり良くなかったので明瞭ではありませんが、天の川とともに何とかわかりますね。


 鵜倉園地の見江島展望台は恋人の聖地ということでハートのモニュメントがあります。これを入れて記念に2枚ほどパチリ。レンズはSIGMA 20mm f/1.4 DG DN(+ Lee No.3 フィルター)、カメラはPanasonic Lumix S5。露出はいずれもISO3200 F1.4 6秒です。


 次はポータブル赤道儀にSIGMA 105mm F1.4 + Nikon D810Aを載せてガイド撮影したもの。いっかくじゅう座のバラ星雲、コーン星雲付近の星野で、かなりトリミングしています。星雲強調処理は苦手なので控えめになっております。他にも撮りましたが、まだ未処理状態(^_^;)

ビクセンのGPガイドパックの脚を純正(左)からカーボン三脚に換装
ISO800 F2 60秒×30枚 コンポジット(トリミング有)


 タイムラプス撮影を終えたカメラ(11mm魚眼レンズ)をポータブル赤道儀に載せて、春の星座も撮りました。

ISO1600 F2.8 60秒×16枚 コンポジット(トリミング有)

 魚眼レンズは周辺部も星座が歪まないのが良いですね。

 この写真でもはっきり写っていますが、都会の空では見ることができないかみのけ座の星の群れが肉眼でしっかり見えていました。これを双眼鏡で見るとめちゃくちゃキレイ!
 また、暗い星の多いおとめ座やうみへび座の星の並びもプラネタリウムで見るように楽にたどれました。からす座の四角形なんかは抜群の存在感がありましたよ。


 さて、望遠鏡での観望で使用したのはタカハシのμ180CとFC50です。これを自動導入できる経緯台AZ-GTiXに同架しました。以下の写真はFC50の代わりにスポッティングスコープを載せた時のもの。それぞれの重量はμ180Cでアイピース込み約7kg、FC50で取り付けアームとか込み約3kg。AZ-GTiXの最大同架重量は10kg(片側のみなら6kg)なのでギリギリですね。ちなみにμ180Cを装着する際、AZ-GTiXの取付ネジではμ180C鏡筒に干渉して最後まで締め付けられないので首下の長いステンレスの蝶ネジを使って固定しています。

当日はスポッティングスコープの代わりにFC50を使用
首下の長い蝶ネジで固定。鏡筒に対しアリミゾが貧弱に見えます。

 今回初めての実践投入でμ180Cが重いだけにAZ-GTiXで実用になるか心配していたのですが、割と上手くいきました。FC50は25mmアイピース装着で16倍(実視界3.75°)にしてまして、天体導入ではほぼ視野に入ります。なので、こちらで天体を中心に入れてから倍率の高いμ180Cで見るという感じで問題なく使えました。FC50の視界は非常にクリアで気持ち良い。ちょっと高級なファインダーという位置づけですね。
 μ180Cは42mmアイピース装着の51倍(実視界1.26°)で主に星雲星団を観望しました。さすがに空が暗いので星雲星団がコントラスト良く見えます。天の川近くの数々の散開星団はややサイズの小さいものでも十分美しい!M3、M13といった球状星団やM97ふくろう星雲なども久しぶりに堪能しました。さすがに春の銀河はやはり大口径ドブソニアンで見たくなりましたが…。また、12mmアイピースの180倍で木星も見ました。シーイングがとても良くて木星の縞模様がクッキリ!この鏡筒で見た木星では最高クラスの見え方でした。このブログ用に iphoneをのぞかせて撮影すれば良かったなと今になって後悔してます。

 というわけで、春の星空を久しぶりに暗い環境で楽しむことができました。今回は、月の出が迫る真夜中くらいに撤収しましたが、また条件の良い晴れた夜に訪れたいなと思います。(おわり)

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