2022年10月20日、京都府南丹市美山町へ撮影に行ってきました。目的はさんかく座の銀河M33を昨年導入したASI533MCpro(まだ遠征に連れて行っていない)で時間かけて撮影することとSIGMA105mmレンズでカシオペヤ~ペルセウス近辺をいろいろ撮影することです。それで天頂から北へかけての空の条件が良い美山町を選んだのでした。
自宅を出たのは午後4時半。京都縦貫道経由で片道2時間弱です。園部ICでおりてだんだん暗くなる中、現地へ到着したのは18時15分頃でした。すでに気温は11度まで下がっています。最近、寒暖差が激しいので霧の発生が心配です。現地、かやぶきの里周辺は由良川が流れているので気にはなっていました。
持って行った機材は2種類。①SIGMA105mm+NikonD810A+片持ちフォークのポータブル赤道儀と②PENTAX105SDHF(+レデューサー)+ASI533MCpro(UV,IRカットフィルター装着)+EM200赤道儀です。
まずは①の成果からご紹介します。
1枚目は「アンドロメダ銀河M31とさんかく座銀河M33」です。両者は天の川銀河に最も近い大型銀河で距離もさほど変わりません(M31=230万光年、M33=260万光年)。位置的にはアンドロメダ座β星ミラク(2等星)を挟んで反対側に同じくらい離れています。105mmの画角でギリギリ収まる感じになります。左端には散開星団NGC752も写っています。構図ではこの星団の配慮をしていませんでした。
本当はタイマーリモコンで60秒露出するつもりがこれ以降どれも間違って30秒露出になっていました。やってしまった!
2枚目は「すばるとカリフォルニア星雲」です。すばるの青とカリフォルニア星雲の赤の対比が魅力的で、105mmの画角に収まります。これも多数撮影するつもりでしたが途中で霧が出てしまい、わずか8枚のみの撮影にとどまってしまいました。そのせいか最近はやりの分子雲強調の画像には程遠い仕上がりですね。でも、これはこれで透明感のあるスッキリした描写が割と気に入っています。
先のM31&M33もこちらもフィルターはなし、画像処理にはステライメージ9、Starnet++、PhotoshopCCを使用しております。
続いて、②の機材で撮ったM33のアップです。PENTAX105SDHF(+レデューサー)では焦点距離が504mmになり、冷却CMOSカメラのASI533MCproではM33がちょうど収まります。これもたっぷり露出をかけるつもりが、霧の発生で撮影を途中で中止するはめとなりました。しかも、こともあろうにfts形式のファイルでなくjpeg形式のファイルのみで撮影してしまっているのでした。またまたやってしまった!
霧が撮影に影響し始めたのは22時くらいからです。そこから急激に広がりました。私の予想以上に早く霧に覆われてしまい、非常に残念ながら十分な撮影ができない結果となりました。
それだけでなく、前述のように撮影で失敗をやらかした上に、EM200の極軸合わせのミスで時間をかなりロスしてしまうとか、目標のカシオペヤ座に向けようとするとポタ赤のフォークの腕が短くてカメラが赤道儀に当たって向けられない!とかで気分はブルー。散々でした。
おまけにパトカーに乗った巡回中のおまわりさんと仕事帰りのおまわりさんに2度も職務質問とヘッドライト攻撃を受けるという出来事も!(ノД`)・゜・。う~ナンテコッタイ! 幸い良い感じのおまわりさんで「星を撮ってはるんですか~!すごい機材ですな~。寒いから気をつけてくださいね~」で終わりましたけど。こうして地域の安全が守られているんですね。お仕事ご苦労様です。(^^ゞ
まあ、こんなこともあるかと自分に言い聞かせながら23時半頃、帰路につきました。途中、車につないでいたiphoneがバグって音楽が聴けず!FMラジオに切り替えると山道で電波状態が悪くてザ~というノイズのみ。う~ナンテコッタイ!市街地に入るまで我慢を強いられたのでした。
自宅へ帰ってからは2時間ほど仮眠して未明の月の撮影をしたのですが、今から思い返すと体力的にも精神的にも結構ハードな夜でした。
(おわり)