ポータブル赤道儀を片持ちフォーク仕様にしました

 最近入手したSIGMA105mmF1.4レンズを載せて撮影することを目的に、古いポータブル赤道儀を片持ちフォーク仕様にしました。おかげさまで上手くいきましたので報告します。

SPガイドパックにプレートフォルダーを付けたようす

 ベースにするポータブル赤道儀はビクセンの(確か)SPガイドパックという名称の製品で、なんと35年ほど前に購入したものです。かつて135mmの望遠レンズの数分ガイドに失敗した経験があり、お世辞にも精度が良いとは言えませんが、SIGMA105mmは露出時間が60s程度で十分なので、これほど短時間で済むのならガイドの許容範囲内に収まるだろうと考えたわけです。(ピリオディックモーションの周期は約10分であることが分かっています)
 また、極軸望遠鏡付きであること、耐荷重も問題なさそうであることも決断のポイントでした。

アイベル L型アングルプレートに パンニングクランプを取付けた

 さて、フォーク部分は天体望遠鏡専門店のアイベルさんから販売されている「L型アングルプレート(¥9460)」を利用することにしました。ビクセン規格のアリ型プレートに穴が開けられた10mm厚アルミ板を直角に接合したものです。
 これを保持するため、ポータブル赤道儀のマルチプレートに8mmねじ穴(×2)を開けて手持ちのプレートホルダーを固定しました。

パンニングクランプと取付け穴
取付けたようす

 また、赤緯方向の回転軸としてアルカスイス規格のパンニングクランプをアルミ板の穴を利用して取り付けました。パンニングクランプは「SUNWAYFOTOの型番DDH-05(¥5800)」をAmazonで購入したものです。小さいながらもしっかりしていて回転もなめらかなので期待通りでした。

105mmレンズとカメラを取り付けたようす

 あとは、パンニングクランプにSIGMA105mmの三脚座を固定すればOKです。SIGMA105mmの重量が約1.6kg、D810Aは約1kg、合計2.6kgもある重量級カメラレンズですが、とてもバランスよく安定して取り付けられたと思います。レンズフードとプレートボルダーの干渉により南の低空10度以下には向けられませんが、実質問題ない範囲でしょう。SIGMA105mmの三脚座はカメラの回転機構も付いているので、バランスを崩すことなく縦横の構図が変えられるのもいい感じです。
 これでイメージ通りの片持ちフォーク仕様のポータブル赤道儀になりました。

 問題は本当にこれで105mmのガイド撮影が成功するのかということです。こればかりは撮影してみる他ありません。
 6月29日にその機会があり、ファーストライトで狙ったさそり座の頭部を再び撮影しました。結果は60秒露出で16枚撮影し、すべてガイドエラーはなし!良かった!その時に撮った写真はこちらで見て下さい。

2台のカメラを載せたようす

 おまけですが、フォーク部分をスライドさせることでバランスをとってカメラ2台を同架することも可能になります(写真参照)。
 
 これで、105mmレンズを含む星野写真撮影だけならコンパクトな装備で気軽に出かけられるようになりました。
 ポータブル赤道儀の足を延ばしても低いので、構図を決めたりピントを確認するのが少し難儀ですが、これから大いに活用したいと思います。(おわり)

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