見れた! 紅富士

 令和8年春、各地から桜開花の便りが聞こえてくる頃、急に富士山を見に行きたくなりました。過去に新幹線で雪の冠をかぶった、いかにも富士山という姿を何度か目にしていたのを思い出したからかもしれません。これについては妻も激しく賛同。近くできれいな富士山を見たいというので、もう行くしかありません。
 まずはGPV気象予報などで天気を詳細に確認。しかし、なかなか完璧に晴れそうな日がなく雲の多い日が続きます。そんな中、4月3日の朝は比較的可能性が高いことがわかりました。うまくいけば雪冠がピンクに染まる紅富士が見れるかもしれません。
 次に宿から朝の富士山が見れるところをネットで検索。静岡県御殿場市に富士山が良く見えることを売りにしているホテルがあり、ラッキーにも4月2日泊の部屋が空いていたので予約しました。

 さて、4月2日朝は見事に晴れ。期待に胸をふくらませ車で向かいました。しかし、新東名の静岡ICあたりから雲が増えて富士山の山頂は雲の中 (^_^;)。ホテルに到着しても相変わらず富士山は見えずじまい。しかたがないので翌朝に期待して早めに就寝しました。

 朝は4時半に起床してみると西南西に満月がぽっかり浮かんでいました。西北西の富士山方向も雲はなく気分は高鳴ります。客室のベランダに三脚+カメラをセットし5時前から撮影を開始!夜が明けて富士山の山頂から順に太陽光が当たっていくようすを記録しました。レンズはSIGMA105mmF1.4、カメラはNikon Z6Ⅱ。F2.8固定で露出は自動、3秒毎のタイムラプス撮影です。その写真を編集して、5時から6時までの1時間分を90倍速の動画にしたのがこちら。

 お気づきのように手前のマンションがじゃま!!これは到着して入室した時からショックだったのですが、事前の確認を怠ったのが敗因でした。でも富士山山頂からピンク色に染まっていくようすは滑らかに記録できたと思います。裾野から手前の建物まで順に太陽光が当たり、それに伴って富士山山頂や裾野の色調も変わっているのがわかると思います。すばらしい自然の演出です。

富士山展望ルームからのながめ/山頂が太陽光に照らされる前

 ベランダでの撮影はカメラまかせだったので、山頂に太陽光が当たるようすを見にホテル12階の富士山展望ルームへ。ここはマンションのじゃまがなく富士山の全景が望めます。窓ガラス越しではありますが、曇りや歪みがなく、なかなかきれいに見えました。

 展望ルームに上がったのが5時過ぎ。たぶん5時20分過ぎに山頂に太陽光が当たり始めるはずと予想していましたが、実際は5時26分ころでした。そして雪冠が徐々にピンク色に染まっていきます。こんなようすをリアルタイムで見るのは初めてでとても感動しました。こちらの組写真は最初が5時27分、最後が5時33分ころです。雪冠に太陽光が当たり始めてから約6~7分で雪冠全体が照らされたことになります。これが紅富士なんですね!このようすを見るために展望ルームへたくさんの宿泊客がやってくると思っていたのですが、私たちを含め2,3組しか見にこられていなかったです。実にもったいない!ホテル側から晴れそうなときは教えてあげればいいのに…。

ちょうど裾野まで太陽光に照らされた富士山

 こちらは、山の裾野まですっかり太陽光に照らされた時の写真です。裾野は、やや赤っぽく写っています。これで雪冠がない夏の時期には全体が赤っぽく見えて、いわゆる赤富士と呼ばれるようになるわけですね。

105mmレンズのノートリミング

 意外にガラスの歪みや内面反射も気にならなかったので、すっかり明るくなった7時半ころ、タイムラプス撮影が終わったカメラを持って上がり、富士山をパチリと撮りました。雪冠が白く裾野が青っぽくなって、木々の緑もしっかり感じられますね。青空に映える立派な姿です。
 ガラス越しに撮ったとは思えない仕上がりになったでしょうか?!
 こんなことならタイムラプス撮影もここで撮れば良かった…と後悔しましたが後の祭り。でも天文屋としてはガラス越しに撮るのはどうしても許せなかったんです。この気持ちわかってもらえますよね(笑)

 朝食を済ませて時刻は8時過ぎになりまして、再び富士山を見るとおやおや雲が山頂付近にかかってきています。しかも、これから向かおうとする富士山本宮浅間大社の方向に雲が厚い!いやな予感です。
 それで、予定より早くホテルを出発しましたが、富士山本宮浅間大社への道中でも富士山山頂は雲の中。

 富士山本宮浅間大社に到着した後もついに富士山を覆う雲が晴れることはありませんでした。残念!
 でも陽光の中、境内の満開の桜が美しかったです。しばらく座って眼で楽しみ神聖な空気をたくさん吸って身も心も清められたようでした。富士山を通って湧き出たおいしい水をいただいて、しっかり拝んで帰ってきました。

 というわけで、富士山と桜の最強コラボは体験できませんでしたが、紅富士をじっくり鑑賞できて良かったなと思える遠征でした。(おわり)

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